ブロックチェーン珈琲

ビッグデータ関連の会社でビジネスサイドのポジションで働いています。ブログではゼロから学んだことのログやその他興味があるテーマ・日常等について書いていきます。スタートアップ等ビジネス全般、ブロックチェーン、Python、ご飯・カフェ、子供とか。

Mastering BitcoinとMastering Bitcoinコンサイス版を購入してみた

ビットコインブロックチェーンを知るなら外せない本

ビットコインブロックチェーンについて解説した記事や本は沢山ありますが、このような話になった際にいつも出てくる本の一つが、「Mastering Bitcoin」です。

主に技術側面を網羅した本で、ブロックチェーン関連のプロジェクトに関わるエンジニアさんが最低限知っておくべき内容というのは良く聞きます。

僕としては、中長期ではブロックチェーントークンといったものや、そこから派生するものをサービスとして関わらざるを得ない時期がいずれくるし、知らないとそもそも沢山のチャンスを取り逃がしそうなので笑、基本的な仕組みは抑えておこうと手に取りました。


最近、コンサイス版も出ましたので、今回はこちらから読んでみました。(本体の方はまた時間ある時に頑張ります笑)コンサイス版といっても省略化されているわけではなく、重要な部分についての抜出したものに近いと思いますので、レベルが簡易なわけではないです。

また技術寄りな内容が詳細に書かれているかと思いますので、分野的に得意でない方はコンサイス版もある程度基礎知識がないと少し難しいかもしれませんし、楽しめないかもしれません。(僕は詳しくないのでブロックチェーン関連の本で簡単なものを含め10冊程度の読んでみてからチャレンジしてみました)

 

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ビットコインとブロックチェーン:暗号通貨を支える技術

ビットコインとブロックチェーン:暗号通貨を支える技術

 
コンサイス版 ビットコインとブロックチェーン:暗号通貨を支える技術

コンサイス版 ビットコインとブロックチェーン:暗号通貨を支える技術

 

 

著者は?

ギリシャ人のアンドレアス・M・アントノプロスという方です。

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https://en.wikipedia.org/wiki/Andreas_Antonopoulos

diaより

 

twitter.com

 

ビットコインは壮大なプロジェクトなので今も多くの人々がコミュニティなどの形を取りつつ関わっていますが、アントノプロス氏は様々なコミュニティやプロジェクトに関わる超有名人です。(日本ではあまり情報も聞かないですが)


彼が関わっているサービスで僕としても身近なものとしては、ビットコインブロックチェーン情報などを提供しているhttps://blockchain.info/などがあります。

Bitcoin Block Explorer - Blockchain

 

また、翻訳者のお一人の今井崇也さんは、元々カカクコムなどで開発をされていて、現在はデータやブロックチェーン関係のお仕事をされているようです。

フロンティアパートナーズ合同会社

イベントや勉強会でもたまにお見かけしますので、今度お会いしたら質問などしてみようかと思います。

 

本を読んでみて

僕としては、あらめてビットコインとそのブロックチェーンの仕組みの全体像、またそれがどのような関係者とやりとりで出来上がるのか、さらにそれぞれのやりとりのシーンで活用されている技術はどのようなものか。といったことがよりクリアになりました。各テーマにフォーカスすると膨大になるのでまた機会があれば深掘りしたいです。

ビットコインに携わる方・そうでない方も知っておいて損はない内容かと思いました。


最後に、ビットコインが素晴らしいところを僕なりに改めて整理してみると、こんなところです。

  1. 全く知らない人同士が信頼して(お金などの重要なデータ)をやりとりできる。
    (ここでは、安全性を確保する為に、やりとりのそれぞれのステップでこれまでの暗号技術などが活用されている。具体的には、楕円曲線暗号・SHA256・RIPMD160など)

  2. 取引は銀行などの1機関ではなく、コンピュータのネットワーク全体で分散化され管理されている。
    (いわゆるP2P(peea-to-peea)ネットワークのことですが、僕の中でP2Pといえば、Facebook初代のCEOであった天才ショーン・パーカーと、彼が始めたNapsterナップスター)という音楽ファイル共有サービスがすぐ思いつきます。ショーンは最近まで音楽ストリーミング配信サービスのSpotifyの投資家でもあり、ペイパルマフィアのピーター・ティール率いるFounders Fondのパートナーも務めてました。※ピーターティールについては非常に重要な人物ですし、最近出た本がオススメなのでこれは別途記事にしてみます。)

  3. 正しく取引を記録するには非常に高い計算能力が必要で、その役目はマイナーというプレイヤーがパズルを解く(マイニングする)ことで担われている。なお、パズルを解き、解いた結果を過去から全部チェーンのように繋げて記録しており、またその記録データベース自体がオープンにされていることも含め、現実的にとても改竄できるものではない構造を生み出している。

  4. 非常に難解なパズルを解いた功労者(マイナー)にはビットコインという褒美が与えられ、それにより人々の取引行為が正しく記録され適切に運営できるネットワークを形成している。

  5. 上記のように、各シーンで必要なポイントを技術とアイデアでカバーしながらも、さらに世界全体のネットワークやサービスとして機能するように成立させたことがナカモト・サトシの本当に凄いところだと思いました。

 

僕としては、ビットコインブロックチェーンのもう少し細かい技術的な部分も知っておきたいし、ビットコインだけでなく(イーサリアムエセリウム)に代表される)スマートコントラクトや、ビットコイン含めこれらが現在抱えている課題を解決する可能性のある周辺技術(いわゆるセカンドレイヤー技術)にも興味があります。

また、単に便利な世の中(サービス)をどのように世に広げていけるかというところもビジネスをやっている身としては注目していて、その他の様々な関連プロジェクトも折を見て調べて記事にできればと思っています。